終活のはじめ方

終活で行うこと

終活で行うことの写真

終活の内容にこれといった決まりや順序はありませんが、終活の真の目的を達するためにも自分自身が安心して過ごすことが大事です。そのためにも身辺整理や自分が亡くなった際のさまざまな準備に取り組んでおきましょう。自分の人生を全うし、残される家族のために行う大切なもの、それが終活です。自分の老後について考えたいという方は、思い立った日から始めると良いでしょう。では、終活をおこなう場合はどのようにやっていけばいいか確認しておきましょう。まずは自身の状況を整理するためにエンディングノートを作成するといいでしょう。エンディングノートに法的な効力はなく、規程の様式もありませんので、自由に作成して結構です。

エンディングノート

実際に文字に書き起こすことで、家族に正しく情報が伝えられるというメリットもありますが、それに加えて自分の考えも整理しやすくなります。自分らしく生きるための終活ですから、エンディングノートを書くことも、当然その趣旨に基づく必要がります。そこを間違えると身辺整理の色合いが強くなり過ぎて、うんざりしてしまうことになりますから、注意してください。エンディングノートには、プロフィールや自分史、現在の健康状態、葬儀・お墓についての希望、その他気がかりなことなどを記載するのが一般的です。

一方、遺言書にはどんなことを書くのかというと、財産の処分方法や子どもの認知といった法的効力があるものに限られます。遺言書の法的効力は、本人の死後に初めて効果を発揮するため、エンディングノートのように生前の情報を記載することはありません。

葬儀の準備

最近は様々な葬儀のかたちがあります。どのようなお葬式にして欲しいか、誰を呼んで欲しいかなどの希望を事前に考えて準備しておきましょう。 遺影用に自分らしい写真を撮影して残しておくなどの準備もあります。生前から葬儀の契約をしておくことができます。葬儀の演出について予算や内容を比較しながら自分の好みの葬儀を選ぶことができます。亡くなったあとに家族が慌てて葬儀社を探す手間が省けるのもメリットのひとつです。生前葬は生きている間に葬儀を行うため自分の葬儀に参加することができます。お世話になった人たちに直接感謝の気持ちやお別れの言葉を伝えられるのが大きなメリットです。

お墓の準備

どういった葬儀にしてほしいか、誰を呼ぶか、喪主は誰か。お墓はどこにするのか、など。ただ、供養については家の問題もありますから、生前に家族と思いをすりあわせておいたほうがよいでしょう。葬儀だけでなく、個性を反映させたお墓のプロデュースも人気です。そもそも終活という言葉が生まれるきっかけをつくったのが、お墓です。お墓は不要という方には、散骨や樹木葬のような自然葬や永代供養という方法があります。散骨は許可が必要な自治体や禁止の場合もあるので注意しましょう。 公営墓地や民営墓地は宗派の指定がないものの、宗教法人が主体の寺院墓地では、宗派による制限があります。よって、寺院墓地を検討する場合は、寺院の宗派はもちろん、自分の宗派を確認する必要があります。また、仏教は原則として寺院ですが、神道は神社、キリスト教は教会になりますので、管轄の違いにも注意しましょう。

遺言書を書く

遺言書を書くということも、あくまで「自分らしく生きる」ためなのだと確認しましょう。何を遺すのか、どうして欲しいのかという遺言の内容は、今のあなたの生き様が反映されるものです。遺言書の目的は、財産の相続人や分配を明確にすることです。遺産相続といっても収入ばかりではなく、借金などがある場合はそれらも肩代わりしなければなりません。また、遺産相続には相続税がかかるため、遺言書の内容次第ではトラブルに発展するケースも存在します。大きなトラブルを事前に防ぐためにも、遺産相続についての詳細を明確にしておくことが重要です。

生前整理

元気なうちに、相続も含めて自分の持ち物を見直し、不要なものを処分しようというものです。年齢を重ねると、掃除や片付けが体力的にもつらくなってくるので、早めに取り掛かるとラク。荷物の整理というのは、まさに棚卸しということです。しかし、不用品を処分するという発想では、もったいなくて整理できないということになりかねません。繰り返しますが、終活の本質とは「自分らしく生きる・輝く」です。そのための棚卸し、荷物の整理です。しまわれている品々についての思い出を整理し、これから自分が何をしたいのか、何が必要なのかを確かめるために取り組んでいただきたいと思います。